EC-CUBEでの受注から出荷の流れをスムーズにする方法がありますか?

1日の注文数が20件くらいまでなら、EC-CUBEはデフォルト状態のまま、宅配便の伝票は手書き、といった運用でも何とか出荷することができると思います。ですが、それより増えてくると徐々に作業が辛くなってくると思います。もっと問題なのは、何かのミスをおかしてしまってお客様に迷惑をかけるリスクです。ちょっとした工夫やカスタマイズで受注から出荷までの流れをスムーズにすることができます。今回はそんなアイディアをまとめてみました。

 
受注から出荷のオペレーションの流れはお客様の選んだ決済方法によって異なってきます。クレジットカードと代引は注文が入ったらすぐに出荷できますが、コンビニ前払いや銀行振込はお客様の入金を待つ必要があります。下の図は、それぞれの決済方法ごとに、EC-CUBEの受注のステータスを利用してなるべく少ない労力でなるべくミスが起こらない処理手順を考えたものです。また、赤い点線で囲まれた1~4の数字はカスタマイズや設定の工夫をする箇所です。工夫の内容を中心に流れを説明してみたいと思います。

 
 
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工夫1 銀行振込・郵便振替の注文が入ったら「入金待ち」になるようにプログラムを変更する。
 
クレジットと代引のような受注後すぐに出荷してもよい決済手段の注文と、入金を待って出荷する必要のある決済手段の注文は処理の流れが大きく変わります。その処理の流れをコントロールするために「入金待ち」のステータスを活用します。
 
決済代行会社の提供するモジュールでは、コンビニ決済などお客様の入金を待つタイプの決済手段が選ばれると注文のステータスを「入金待ち」にします。そのおかげで間違えて未入金の注文を出荷してしまう恐れがありません。同じように銀行振込や郵便振替など入金を待つタイプの決済手段を追加した場合、注文直後のステータスが「入金待ち」になるように手をいれておきます。\data\class\pages\shopping\LC_Page_Shopping_Complete.php の lfRegistOrderという関数の中で注文完了時にステータスの設定を行っている部分があります。ここで銀行振込など特定の支払い方法の場合に受注ステータスを変更するとよいですね。
 
そうするだけで、以後の流れがスムーズになります。
 
決済代行会社の銀行ネット決済やATM決済(ペイジー)を採用されている場合は、いちいち入金確認が必要で、場合によっては誰が入金してきたのかわからなくて困ってしまう可能性のある銀行振込はやめてしまうという考え方もありますね。少なくともネットで入金確認ができる口座で対応するべきだと思います。ATMに記帳しにいかないといけないようだとさすがにつらいですね。

 
工夫2 「発送待ち」ステータスを追加する
 
この点は、上記図の流れのポイントとなる工夫です。「新規受付」もしくは「入金済み」からすぐに「発送済み」にすればよいのに、なぜここでひと手間いれるのが良いのでしょうか。
 
それは「新規受付」や「入金済み」の注文は、出荷処理を行っているその瞬間にもどんどん増える可能性があるからなのです。
 
例えば、まず「新規受付」と「入金済み」の注文を抽出して出荷します。その後ステータス変更の画面で「新規受付」「入金済み」のデータを一斉に「発送済み」に変更します。
ここでもし、出荷のための抽出と、ステータス変更の間に新しい注文が入ってきた場合、出荷してないのに「発送済み」にしてしまう恐れがあります。その場合、お客さまに商品を送らないという致命的なミスになってしまいます。
かといって、そのような事態を避けるために、出荷した注文の納品書の写しを取っておいて1件ずつステータスを変更するのでは大変ですね。
 
この「発送待ち」のステータスに変更すると、一度注文を締め切るということが実現できます。
 
ちなみに「発送待ち」注文ステータスの追加は、管理画面→システム設定→マスタデータ管理 からmtb_order_statusに追加します。注意書きをよく読んで、わからない点があればサイト管理者さんに連絡してみてください。

 
工夫3 CSV出力を作る
 
クロネコヤマトであればB2、佐川急便であれば飛伝など、宅配会社は伝票を印刷するためのソフトを提供してくれています。そしてそのようなソフトには、CSVデータ取り込み機能がついています。EC-CUBEから出力したCSVがそのまま取り込めれば楽ですね。
代引だけはコードが違う箇所などがありますので、そのあたりは各ソフトの仕様を見て調整が必要です。
宅配伝票と納品書は注文番号で組み合わせがわかる確認できるようにしておく必要があります。
 
こちらでB2用のCSV出力方法を紹介しています。参考にしてみてください。

 
工夫4 出荷CSV取込み
 
B2や飛伝は出荷したデータをCSVで出力することができます。そのCSVをEC-CUBEで取り込んで、取り込めた注文については自動的に「発送済み」にすると楽ですね。
また、そのCSVの中には宅配業者の伝票番号が入っていまして、その番号をお客様にメールすればお客様は荷物追跡サイト等で荷物の状況を確認できます。その内容も含んだ出荷報告メールを自動で送るようにしておくとさらによいですね。
また、クレジットカード決済の場合でオーソリと売上確定が別の場合、その発送済みになるタイミングで自動的に売上確定してしまうと、CSV取込みをするだけで一度にしないといけないことが全部済みます。
この機能改造は出荷の流れをスムーズにするのにかなり効きます。
 
B2用のCSV取り込みについてもこちらの記事で紹介しています。

 
この全ての工夫を実施すると、上記の図の[手動操作]だけを順番に1日1回とか2回とか集荷のタイミングを考えて処理を行えば大丈夫です。
 
以下のような手順になります。
(1)入金を確認する。ネット銀行にログインして調べるか、通帳記帳しに行きます。
   入金のあった注文は「入金待ち」から「入金済み」に変更する。
(2)ステータス管理で「新規受付」の注文を全て「発送待ち」に変更する。
   「入金済み」の注文も全て「発送待ち」に変更する。
(3)受注検索で「発送待ち」の注文を検索し、宅配伝票用のCSVをダウンロードする。
   宅配業者のソフトに取り込んで伝票を印刷する。
(4)受注検索で「発送待ち」の注文を検索し、全ての納品書を印刷する。
   その納品書と宅配便の伝票をセットになるようにして、その後商品をピッキングして梱包して、表に伝票を貼付する。
(5)宅配業者のソフトから印刷した伝票分のデータを抽出しEC-CUBEにアップロードする。
 
これで、確実に人手がかかるピッキングと梱包以外は、ほとんど手がかからなくなります。
工夫1と2は簡単ですね。3はB2か飛伝か、荷物コード等はどうなっているか、など状況を調べてカスタマイズする必要があります。飛伝のシリーズによってはどんなCSVでも取り込めますので、EC-CUBEのカスタマイズではなく飛伝の設定だけでもいけるかもしれません。4は全部の処理を入れようと思うと、そこそこ大変です。特に決済のところも手を入れるので、そこはしっかりテストしましょう。