リアル店舗と違って商品の実物をみることができないECサイトにおいて、どれだけリアルに商品を感じてもらえるようにするかは最重要な課題といっても過言ではありません。そのため商品写真は重要ですし、テキストによる説明も重要です。ですが近年急速に進化しているVRやARの技術を用いれば、写真やテキストよりももっと実物を感じてもらえるような表現ができます。そんなテクノロジーを紹介したいと思います。
百聞は一見に如かずと言いますので、まずは以下をご覧ください。ちなみに、このパーカーはEC-CUBEのイベントでいただいたものです。少し色あせてるのですが、撮影した場所の光の当たり具合にも要因があります。
スマートフォンの場合はAR表示もできます。できれば、ぜひ上記をスマートフォンでお試しください。
ViewerはgoogleがApache License2.0で公開しているものを使っています。
https://modelviewer.dev/
このデモで使っているデータはUSDZ形式です。これはAppleが開発した3Dモデルのファイル形式です。Object Capture for iOSをAppleがリリースしていまして、それを組み込んだアプリを使うとiPhoneで3Dモデルが作成できます。上記のモデルは、当社の
XRチームでiPhoneアプリを自作して試しにスキャンしたものです。iPhoneにはLiDARセンサーがついていますので、3Dモデルを作るために必要十分なデバイスです。スキャンにかかる時間なども動画を参考にしてみてください。このアプリの作り方は当社のチームXRのページで紹介します(2024年11月現在は準備中。乞うご期待)。LiDARは光沢のあるものや細かいものはやや苦手だったりしますが、アパレルは比較的簡単にモデル作成できるように思えます。3Dモデルのクォリティが髙ければ高いほどリアルにはなりますので、しっかりとしたモデルを使いたい場合は専門業者に相談するとよいでしょう。
このマグカップはEC-CUBEのイベントでいただいたものです。このようなLiDARはこのようなつやつやと反射する質感のものは得意ではないのですが、手持ち撮影で、アプリに遠すぎるとか近すぎるとか、もう少しゆっくり動かせとか、いろいろアラート出しながら撮影しましたので、もう少し丁寧にすればいくらか改善するのかもしれません。
これは会議室においてあったガジュマルです。複雑な形状でも結構雰囲気はつたわります。
上記のように商材の素材や形状によっては、思ったほど素敵な3Dモデルにならないこともありますので、まずはいろいろ試してみることをお勧めします。今回はiPhoneと自社製アプリを使いましたが、iPhoneでモデル生成できるアプリはいくつかありますし、3Dモデルをつくる専門のスタジオなどもありますので、本格導入の際にはデータ作成の運用についてもベストな方法を検討すると良いでしょう。当社ではECチームとXRチームが本格的なVRやARも含めて対応できますので、関心のある方はご連絡ください。