BtoBサイトはBtoCサイトに比べて、販売価格が安く設定されていることが普通です。その代り、誰にでも販売するわけではなく、ある程度大口で安心して取引できる顧客にしか販売しません。また、ライバル業者や仕入先なども販売価格などの情報を知ろうとするので、承認したお客様以外にはサイトの内容を全てお見せするわけにはいかないのが普通です。情報を広く公開して顧客は増やしたいものの、自由に公開できるわけではなく、情報の公開レベルに関する戦略は業界やサイトそれぞれでかなり異なっています。
BtoBサイトのクローズ化のレベルはだいたい以下のように大別できます。
A 完全クローズ。
運営者が承認した会員のみログインでき、ログインして初めてサイトが参照できます。
ログイン画面のみ表示するケースと、会員登録画面も表示するケースがあります。
会員登録画面がない場合は、運営者が会員を登録してIDとパスワードを通知します。
会員登録画面がある場合は、顧客に入力してもらい、運営者が承認するとログイン可能になります。
この方式のデメリットは、新しい取引先が開発する点では役に立たない点です。これまでのFAX注文をWEB化したいだけ、というケースではこのようなクローズレベルが採用されることも多いです。
B 会員のみ販売
Aと同様、会員登録はできますが、承認されない限りログインできません。
ログインしなくても商品一覧や商品詳細は参照できますが、購入はできません。
商品一覧での販売価格については、表示しない、非会員価格の表示、会員価格の表示のいずれかになります。
半クローズ状態にする目的は新しい取引先の開拓にありますので、どのような価格を表示するかは重要なポイントです。
全ての商品を非会員に見せるのは不都合なケースもありますので、一部の商品や一部のページは会員のみ閲覧可能にする必要があります。
C 完全オープン
BtoCと兼用にするケースでは、普通のECサイトと同様にすべてはオープンとなります。
卸会員には特別価格で価格で販売するのであれば、卸会員の設定は運営者が行い、その場合は表示される価格を卸価格にします。
単純にバラ売りとケース売りで単価を変えて、どのようなお客様にも低価格で販売可能にするケースもあります。
以上のような想定を踏まえて、クローズサイト化には以下のような機能が必要になります。
・完全クローズ用のログイン専用画面を作成する。
・「デザイン管理>レイアウト設定」にて会員ページか公開ページかを設定可能にする。
・未承認会員がログインできないように、ログイン機能をカスタマイズする。
・非会員のカートアクセスの禁止機能を作成する。
・商品一覧での価格表示をコントロールできるようにカスタマイズする。
・商品に卸会員専用フラグを設ける。