EC-CUBEをインボイス制度に対応させるにはどうすればよいですか(EC-CUBE4系 コード編)

  • EC-CUBE4系
投稿日:2023/10/04
インボイス制度とは、正式には「適格請求書等保存方式」と言い、2023年10月1日から開始される制度です。
2023年4月時点でのEC-CUBEの最新版、Ver4.2.0ではインボイス制度に対応しています。

以前のバージョンをインボイス制度に対応させるためには、どこを変えたらいいの?

EC-CUBE4系で4.2未満のバージョンに個別に対応させるポイントを伝授しよう


「適格請求書」というくらいですから、請求書を変更しなければならないはずですが、EC-CUBEには請求書はありません。BtoCのECサイトでは商品を発送する前にクレジットカードなどで決済しているので、請求書は送付することはなく、納品書を商品と同梱してお客様に送付することが一般的です。そのためEC-CUBEでは納品書の印刷機能のみ存在しています。このようなケースでは納品書をインボイスとして扱うことができます。Ver4.2の納品書はインボイス制度に対応したものになっています。


公式サイトの「インボイス制度とは?EC-CUBEで対応すべき内容を解説」も参考になるんじゃよ


以下では、EC-CUBEをインボイス制度に対応させるにはどうすればよいですかの内容をソースコード上で変更するポイントを解説します。

基本的には、GitHub上の [4.2]インボイス対応のコミットをソースコードに当てていくことになります。


請求書発行事業者の登録番号の表示


請求書発行事業者の登録番号の管理画面での登録と表示を行うためには、次のコードを適用します。


納品書のインボイス対応
税率ごとの消費税額集計メソッド追加


ここまでで、管理画面から登録番号を登録し、納品書に表示できるようになります。




税率ごとに区分した消費税額の表示


税率ごとの支払合計額に加えて 8%対象10%対象それぞれの税額を記載するには、実は上の項目のコードを適用すれば、こちらも適用されます。


なお、納品書の印刷をEC-CUBE上から行わない場合、これらの対応は必要ではありません。
ただし、注文フローの画面上や、注文完了メールでも、税率ごとに区分した消費税額を表示させる場合、次のコードを適用します。


注文確認画面のインボイス対応
サンクスメールのインボイス対応

その他、 [4.2]インボイス対応の各画面の変更を適用していきます。





税額計算の変更


これで、画面上/帳票上の消費税額の表示の変更ができました。
最後にデータベース上に保存する消費税額を修正する変更を適用します。
税額計算の変更に対応するには、次のコードを適用します。


order.taxへの税額の設定を税率ごとの集計にする



これでインボイス対応した修正ができました!


以前のEC-CUBEのバージョンのまま、インボイス制度に対応させるコードを [4.2]インボイス対応をかみ砕いて解説したのじゃ
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